ドラゴンフライの記事に関してコメント欄でご批判をいただきました。この辺は記憶ベースで話をしても水掛け論になるだけだと思いますので、記録を確認した上で下記改めてまとめました。最近多忙なことも重なって反応が遅くなった点につきまして、お詫び申し上げます。
上記の新聞記事から、下記のことがわかります。
- 鈴木・金井の時(昭和53年の甲子園ボウル)のツインQBはQB2人がタテに並ぶ形であり、その名称も「ショットガン7」と呼ばれていて「ドラゴンフライ」ではない。しかも、そのフォーメーションを使ったのは、前半で35-7と試合が決まった後、後半になってからだった。
- 昭和53年のスターティングオフェンスメンバーを見ても、QBとしては金井だけが書かれていて、鈴木は出ていない。
- 昭和63年の甲子園ボウル(山田宇田川山口)の時に「ゴールデンドラゴンフライ」の名称が使われた。文中にある
この5年間、日大が甲子園ボウルで勝てなかった一つの原因は、ショットガンパスを支えるいいQBと俊足レシーバーがそろっていなかったため。今年もその例にたがわず、秋のリーグ戦は毎試合フォーメーションを変えてしのぎ、この日の新戦法も関東大学選手権決勝(11月20日)で慶大を破った2日後から取り組み始め、時には1日7時間もの猛練習。大会前日には、何事にもオープンな日大としては異例の非公開練習で最後の仕上げをしての本番だった。ネーミングのうまい篠竹監督が命名したのが「ゴールデンドラゴンフライ(金のトンボ)」。山田ら3人が並んだ形がトンボに似ていて、効果が金のように素晴らしいという意味をこめたものだが、篠竹監督は「これでなければ勝てなかっただろう」と力説。
という文章からも、「ドラゴンフライ」あるいは「ゴールデンドラゴンフライ」の名称が使われたのはこのときが初めてだったと考えられる。
- 記事中では「ゴールデンドラゴンフライ」としか言及されておらず、「ドラゴンフライ」の名称は出てこない。したがって、「ドラゴンフライ」と「ゴールデンドラゴンフライ」の区分は判然としない。
- 上記の篠竹監督のコメントからも、また、実際の試合経過で「ランナーがただひたすら走るランニングプレー」「(QB宇田川のコメントとして)何もすることがないんですから」と書かれていることからも、日大フェニックスの「ゴールデンドラゴンフライ」はランプレー中心というよりほぼランプレーオンリーのフォーメーションであって、アイシールド21にあるような「走って投げられるQB2人を中心に、どちらのQBも投げたり走ったりする」フォーメーションではない。
- 「ゴールデンドラゴンフライ」「ドラゴンフライ」の名称のゆえんは、3人の(タテに長く伸びた)QB/RBの配置。
というわけで、私が上記エントリで書いた内容の中で、「ゴールデンドラゴンフライという名称は当時なかった」というのは間違いであったことについて訂正とお詫びを申し上げます。しかし、それ以外の、アイシールド21の「ドラゴンフライ」が日大フェニックスが実際に使った「ドラゴンフライ」とは似ても似つかないものであるという前出エントリの内容については、上記の新聞記事でほぼ裏付けられたものと思います。
追記しておけば、
最初に出てきたときは確かに胴が長かったかもしれませんが、
アイシールドに出てくる前から現在の定義として
「QBを2人並べて併用するショットガン」
が市民権を得ていると思います。
実際にそういう活用事例があったわけですし。
よって、自分はアイシールドの表現よりも管理人さんの違和感のほうが妥当性を欠く(=テンプレに乗るまとめサイトのエントリとしてはふさわしくない)と思います。
というコメントをいただいていますが、アイシールドに出てくる前に「QBを2人並べて併用するショットガン」を「ドラゴンフライ」と呼んだ「活用実例」を寡聞にして存じ上げません。もしそのような「活用事例」が「実際に」あったのであれば、当方が今回新聞記事で示したような根拠を示していただけないでしょうか。
というわけで、現時点では「稲垣さんと村田さん」に謝る理由が見あたらないので、土下座して謝罪する予定はありません。あしからずご了承下さい。
(2010年1月26日追記)
コメントの方でご指摘をいただいた、「アイシールド21のドラゴンフライも最初からQBQBRBで3人いる」という点につきまして、事実であれば訂正して謝罪します。引用やWikipediaの説明にある「QB2人を並べる」「3人いたらゴールデンドラゴンフライ」という叙述だけで判断していました。
(2010年1月26日追記 その2)
今読み返すと、私が書いた前回の記事のフォーメーションも間違っていますね。併せてお詫びして訂正いたします。
実際に現実世界で日大フェニックスが使用した「ゴールデンドラゴンフライ」を改めてまとめると、下記のようなフォーメーションになります。
WR T G C G T TE
WR
(山田)QB RB(山口)
QB(宇田川)
山田か山口に直接スナップを出してそこから走るのが基本になります。山田はQB登録ですが実際にはほとんどパスを投げず、ランに専念しています。16プレー連続で山田山口のランでプレーを組み立てたという話から考えても、「QB 2人が並んでどちらも投げてどちらも走る」という説明は少なくともあたりません。そもそも、普通の日本語の感覚では上記の配置を「QBを2人並べる」とは呼ばないのではないでしょうか?「高い能力のQBを2人揃えて…」云々も、上記の篠竹監督自身のコメントを見て頂ければ事実とは言い難いでしょう。
なお、日大のフォーメーションが上記の配置であったことは、記事中にある
パスを得意とするQB宇田川をさらに2、3ヤードも下げ、中間に俊足QB山田と一年生ながらレギュラー起用されたRB山口の2人を配した布陣。
という記述からも明らかです。
Comments:19
- ゲスト 10-01-25 (月) 16:21
-
そもそもアイシールドでもQBQBRBの3人だってちゃんと指摘されてるのに…
大元を調べる前に調べやすいコミックスを買ってきては? - ぽぽん 10-01-25 (月) 16:45
-
では活用事例
http://sport-etc.log.thebbs.jp/1082213274.html
の>671
日付を見ればわかるが作中にドの字も出てくる前。
2chのログも漁ればこういう話はいくつも出てくるはず。ま、すくなくとも巷間ではある程度の認識を持たれていたってことですね。
世の中の人間がどう考えていようと、俺が正義だというのであればそれはそれでOKだと思いますよ。
所詮まとめサイトなんてその程度なんだし。 - 管理人 10-01-25 (月) 21:18
-
>ぽぽん様
リンク先拝見しましたが、ドラゴンフライフォーメションっていうのは昔、日大が使ってたショットガン7の通称なんですが、
この時点で明らかに間違っています。さらに、その後の
QBはTBも兼任で、どちらが走るか、あるいはどちらが投げるかわからないので守備側は苦戦したようです。
ただ、能力の高いQBが2人以上必要なことと、QBの怪我が多かったので今ではほとんど使われてませんが…これが日大のドラゴンフライ(あるいはゴールデンドラゴンフライ)の説明としては間違っていることは上でご説明しました。少なくとも実際に使われたゴールデンドラゴンフライはランプレー用のフォーメーションであって、高い能力のQB 2人がどちらも走ってどちらも投げる(「QBを二人並べて併用する」)という性質のものではなかったというのは、上の記事で当時の新聞記事もまじえてご説明したとおりです。
また、上記の書き込みは明らかに「日大のドラゴンフライ」に関してのものなので、
ま、すくなくとも巷間ではある程度の認識を持たれていたってことですね。
これもあたりませんよね。単に、この「むぅ」さんが勘違いした内容がその後アイシールド21ファンサイトに「常識」として広まり、それが作品やWikipediaに取り入れられただけとしか見えません。
別に「俺が正義」というつもりはありません。また、アイシールド21という作品の中(あるいはアイシールド21のファンサイトの中)でのドラゴンフライがそういうものだということならば、そこに文句をつけるつもりもありません。問題は、それがWikipediaや外のサイトに影響を与えて、日大が使ったドラゴンフライ、あるいは一般的なアメフトのフォーメーションとしてのドラゴンフライがそのようなものだった、となってしまっていることです。それはさすがに違うだろう、というのがこの件をとりあげた理由です。
>ゲスト様
アイシールド21のコミックスで3人出てるという話は了解しました。訂正してお詫びいたします。 - ゲスト 10-01-28 (木) 9:08
-
ドラゴンフライの真偽は僕は分かりませんが、管理人さんはなぜ読まずにそこまでアイシールドを敵視するのかしら。
少年誌のスポーツ漫画にしては非常に真面目にルール説明にページを割いていて好感持てましたよ。 - ゲスト 10-01-28 (木) 9:13
-
ドラゴンフライの真偽は私には分かりませんが、管理人さんはなぜ読まずにそんなにアイシールドを敵視するのかしら。
少年誌のスポーツ漫画としては非常に真面目にルール説明にページを割いていて、好感が持てましたよ。 - ぽぽん 10-01-28 (木) 20:42
-
??
どうして「最初の日大ショットガンがどうであったか」
の話にすりかわっているの?>最初に出てきたときは確かに胴が長かったかもしれませんが~
以降への反論に対して
実例、を挙げただけなんですが。キャッシュを10とか20とか拾ってくればいいんですかねえ?
結局は「俺の記憶がすべて」「オリジン以外認めない」「それ以降30年間の経緯はすべて無視」なわけなんですねえ。
新聞を調べる暇があるならタッチダウンのバックナンバーでも調べればよかったのに。
- ぽぽん 10-01-28 (木) 20:51
-
もっと言えばアイシールドで用いられるずいぶん前から多数の人間が(あなたの言う)「勘違い」をしていたのに
なぜ「勘違い」と切り捨ててしまい
「自分の知らない何かが存在したのかもしれない」と考えられないのか、不思議。そういうのを「俺が正義」っていう態度だと、言うのですよ。
数学でもないのに、「これこそが唯一無二の正解だ」なんて言い切れる人間は大体そうです。 - ゲスト 10-01-29 (金) 16:25
-
二重投稿してしまいました、すみません。
- 管理人 10-01-30 (土) 2:37
-
>ゲスト様
別にアイシールドを敵視しているわけではなく、ネット検索で世の中にあるドラゴンフライのイメージの元になったのがアイシールドだと思われたので批判的に書きました。しかし、下記の通りどうも違うようなので、その点陳謝いたします。>ぽぽん様
「これこそが唯一無二の正解だ」なんて書いてませんし、「自分の知らない何かが存在したかもしれない」と思わなければ、いろいろ調べたりしませんよ。
で、ご指摘のタッチダウン誌を調査中です。その結果、ちょっと面白いことがわかってきました。いずれにしても、アイシールド21が元凶というのは当方の誤解であることがわかりましたので、その点はお詫びして訂正いたします。また、いろいろとご教示いただいてありがとうございます。
詳細については、まだ追加の調査が必要なので少々お待ち下さい。 - ゲスト 10-01-30 (土) 10:16
-
>「これこそが唯一無二の正解だ」なんて書いてませんし
>>単に、この「むぅ」さんが勘違いした内容がその後アイシールド21ファンサイトに「常識」として広まり、それが作品やWikipediaに取り入れられただけとしか見えません。
この物言いからはそう書いてるも同然に見えたってことでしょ。
まあどうでもいいけどがんばって。
- 管理人 10-01-30 (土) 11:19
-
>1月30日10:16書き込みのゲスト様
恐縮ですが、海外(ブラジル)のオープンプロクシ(IPアドレス:189.3.145.*)経由での書き込みはご遠慮いただけると幸いです。何か、海外のオープンプロクシ経由で書き込まなくてはならない、後ろめたいことでもあるのでしょうか?以後同様の書き込みがあった場合には不正アクセスとしてスパム扱いとさせていただきます。ご批判はご批判としてお受けしますが、批判・批評はお互いに正々堂々ということでお願いします。
- ひこ 10-08-25 (水) 12:06
-
アイシールド21で使ってたドラゴンフライは
京大の東海選手が3年の時に関京戦で使ったフォーメンではなかったかな?京大の東海選手(当時3年)と藤田選手(当時2年)のQB2人だっだおもうのですが。 - おっさん 10-09-28 (火) 10:17
-
>ひこさん
京大は大島選手(4年)と東海選手(3年)を併用した通称ツインガンだったと思いますよ。元祖かどうかは知らないですが、京大の甲子園初優勝時に日大(篠竹監督)は横瀬・松岡のドラゴンフライに固執して敗戦したと書籍で読んだ記憶がありますよ。
- ball 10-11-29 (月) 10:41
-
国会図書館へ行ってアメリカンフットボールマガジンのバックナンバーを見れば、起源なんてすぐわかるでしょうに。
- 管理人 10-12-04 (土) 7:50
-
本件、放置になってしまっていますのでとりあえず中間報告です。
アメリカンフットボールマガジンやタッチダウン、当時の新聞などを調査していますが、いくつかの理由で現時点では「これだ」という結論に達していません。
最大の理由は、両誌とも国会図書館に80年代のバックナンバーがほとんどないことです。マガジンはそもそも1979年から89年まで休刊していましたし、タッチダウンは80年代から91年くらいまでのほとんどの号が国会図書館に置いてありません。
ただし、マガジンの方は89年4月の復刊号で88年の甲子園ボウル(山田宇田川の年)についてかなり詳しく掲載しています。タッチダウン誌もその後の特集で日大ショットガンの変遷を掲載しています(上の方のコメントで書いた「おもしろいこと」はそのことです)。しかし、その後さらに調べていくとそれらの記事とも矛盾する内容が出てきたりと、現時点では「実際のところどうだったのか」について考えがまとまっていません。なお、大宅文庫にも行きましたが、タッチダウン誌は所蔵していないとのことです。
最終的には発行元でバックナンバーを見せていただくしかないかと考えていますが、身辺多忙のためなかなか果たせずにいます。いずれにしても、落ち着いたら調べた内容については整理した上でご報告したいとは考えています。いつになるかわかりませんが、気長にお待ちください。
- 管理人 10-12-06 (月) 20:15
-
追記。
タッチダウン誌編集部にメールと電話で問い合わせましたが、メールの回答はいただけず、電話では「よくわかりません」とのことでした。
- hata 11-01-22 (土) 9:49
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日大のQB2人ショットガンというのは、確か「ファイアフライ(蛍)」とTVで呼ばれていたのを聞いた覚えがあります。
ググッてもまったく出てこないのでどんどん自信がなくなって来ましたが、ドラゴンフライとファイアフライとは別物、と永年認識していました。当時の日大のプレイヤーがコメントしてくれれば一気に解決しそうなお話ですねえ。 - ゲスト 11-02-27 (日) 12:32
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昭和53年の甲子園ボールを、リアルタイムで見ていました(テレビですけどね)。日大のスペシャルプレーを新聞記事ではショットガンと記してるようですが、その時のTV解説者(誰かは忘れました)は、はっきりと「ドラゴンフライ」と言ってました。実況のアナウンサーはそれを補足するかのように、その度に「ダブルクォーターバック」と連呼してました。
体系は、オフセットIに、フリーウイング(HB)が付く形で、アップバックとテールバックの位置の人間が、パサーとボールキャリアを状況に応じて変化するってのが売りなのは記事の通りです。スナップは、UPBにもTBにも出してましたが、最後の方はほとんどUPBにスナップして、即TBにピッチしてのパスプレーかQB(TB?)ランでした。だから、WQBと言うよりも、TBの位置まで正確なロングスクリューができないので、中継用に一人置いただけのような、出来損ないのショットガンみたいな印象を受けてましたけどね。
対する関学のスペシャルプレーが「自由の女神」で、解説者がしきりに「ここで自由の女神をやれば面白いでしょうね」とけしかけてましたが、結局最後に2回ほど出しただけで、それも失敗に終わってしまい、関学を応援してた私はとても残念に思った記憶があります。
、「ドラゴンフライ」(トンボの意味すら知らなかった)や「自由の女神」と言う、荒々しい競技の割りにロマンチックな名称がついていて、それが元でアメフトファンになったキッカケの試合でしたから、そこんところはしっかりと記憶に残っています。 - ホワイトストーン 11-11-21 (月) 10:47
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はじめまして。ホワイトストーンと申します。
故・篠竹氏の著書「汝 不死鳥たれ」に1977年のショットガンVから、1988年のゴールデン・ドラゴンフライまでの変遷が図示されています。ドラゴンフライは1978年。1983年にも横瀬・松岡両QBで使われ(→これはテレビで、リアルタイムで見ました)ています。ファイアーフライは1986年、ゴールデン・ドラゴンフライは1988年ですね。これもテレビで見ましたが、実況では「ショットガン」とだけ述べられてました。
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- Pingback from 「ドラゴン・フライ」は実在するのか!? | JETS狂の宴 – NFL - 11-06-17 (金) 9:47
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[…] 実際には存在はするようです。さらに調べているとYAHOO知恵袋で同じ質問が取り上げられていました。これは調査が一気に楽になりました。長いので要約すると、@メリット・ボールスナップ受けた方が走り、受けなかった方がブロッカーになります。もちろんQBのブロックはたかが知れていますが、実は普通のフォーメーションよりブロッカーの人数が多くなる。 ・QB2人だとどちらにスナップされたのかを確認している間にプレーを成功されてしまいます。 @デメリット・QB2人と言うことは、FBまたはTEをカットしないと行けませんからランプレイの突破力は弱くなりますし、パスプレイでのターゲットは少なくなる。そう、ドラゴン・フライを成立させるにはパス、ラン、ブロックと全てをこなす能力が高いQB2人が必要という結果になります。学生アメフトならまだしも、専門ポジションを徹底的に鍛え上げた超人だらけのNFLにおいてはあまりメリットが無いのです。ストーリーの後半には更にQBを3人並べた「ゴールデン・ドラゴン・フライ」も登場しますが、これも過去に実在し今では存在しないフォーメーションのようです。[追記]本当のドラゴンフライに関してはいろんな説があるようで、アイシールドはアイシールド上のドラゴンフライととらえた方がよさそうです。出典:2ちゃんねるアメリカンフットボール実況用語集&AA集→ドラゴンフライ→ドラゴンフライ その2 […]